こんなとこ行ってきたよ

下道(したみち)も楽し

大同工業大学 舟渡悦夫

 9 月下旬土木学会の全国大会が仙台であり、その折、駆け足で1 日ドライブした感想を記します。朝9 時にホテル近くのレンタカー屋に行き、日産のマーチで出発した。私は助手席で地図とにらめっこであり、運転は若いS 君がしました。レンタカー屋にあった宮城県道路地図(冊子)を無理やり借りてきたのは正しい判断でした。見知らぬ地をドライブするとき地図が頼りですが、地図にも限界があることを痛感しました。(カーナビでは上手くいくのかしら、使ったことが無いので分らないが。)仙台駅の東から国道45 号に入り17km 行くと塩釜に着く。最近出来たと思われる観光桟橋があるが土産物屋中心で、木製の桟橋がもう少し長ければよいのにと思う。デッキの2 階では日曜画家のグループが筆を進めていた。聞いてみると何回か訪れて完成させるという。参考までに言うと、約20 分の見学時間中、車は違法駐車である。お金をケチったことになるが、指定の駐車場の案内が無い、分りにくいということ。少し道を間違えて入ったことが原因だが。観光地の案内標識はいつも間違えて入るような所に据えられているとあきらめるべきか。

 観光桟橋から塩釜神社に向かう。1km ほど先で、狭い道を曲がり境内に着くが、この神社の駐車場はなかなかよい。有名な神社は境内が広いので駐車場の余裕があるということか。なお,塩釜神社の手前にある何とか神社の屋根に、ものすごく鳩がいて一瞬ビックリしてしまった。神社から再び国道45 号に戻り、天下の名勝「松島」を横目にみながら海岸線を行く。展望台から見る島々の眺めはすばらしいが、何かありきたりの島風景かなという感じがする。高い煙突が3 本、風景に溶け込んでいるのかいないのか、よく分らない。

 松島を少し北に行くと、国道346 号に入る。米山にある道の駅で昼食を取る。何時も思うが、何処かよいレストランでもないかなあと思いつつ、どんどん行くと店が無くなり腹がすき、何処でもいいから次のところで食べようという事になる。今回もそのパターンとなり、日本そばとおにぎりとなった。松島から80km行った中田町までの国道346 号の風景というのは、日本の米処ここにありという田園地帯が広がる。仙台しこんなとこ行ってきたよか知らなかった私は、こんな大田園があったとは想像もしていなかったのです。稲刈りが済んだ田には、一本立ちの丸太に稲藁を幾つも重ねて干してあり、それが何十本もあり、横木に稲藁を一列に干すというスタイルでないことに妙に感動してしまった。中田町から一関まで30km の国道342 号は、丘陵をアップダウンするカーブの多い道だが、すれ違う車も少なく、道路沿いの牧場には牛が草を食み、なんとものどかな風景でした。

 今回のドライブの目的地は中尊寺です。私としては奥州藤原家の栄華を極めた金色堂を一目みることが出来ただけで大満足でありました。通常、時間を考えれば東北自動車道を利用した方が早いが、運転手のS君はあまり気に留めないようであったし、なんとなく下道(したみち)を走った方が面白そうな気がして下道を選定したのです。仙台から中尊寺まで約120km のルートは300 番台の国道ですが、地域の幹線道路であると共に生活道路の趣が強く感じられるルートでした。その思いは中尊寺をあとに鳴子まで行く途中の国道457 号にも共通するものがありました。ただ,国道457 号に入ってから、行き先を間違えること幾度となった。私の役目は、まっすぐか、右か、左かを言えばよいのだが、老眼交じりでメガネを外しながら地図を見たり、周りの風景から案内標識やバス停の地名を読み取ったりと結構忙しい。そろそろ日も暮れだしまわりの風景を楽しむところではなくなり、第2 の目的地とした鳴子温泉に到着したのは日もとっぷりと落ちた頃になりました。

 土産物屋で公衆浴場の場所を聞き、一風呂浴びようということでトコトコ歩いたが、風呂屋が見当たらない。土産物屋からもらった地図をよくよく見ると、道がちょうどS カーブになっていて、全く反対方向を歩いていたのに気づき引き戻る。風呂に浸かったのは約15 分。それでは早く帰らないとレンタカー屋が閉まってしまうと、国道47 号線をひた走り、古川から東北自動車道に乗り仙台宮城のインターで降りるが、仙台西道路から駅前までが大渋滞。

 爽秋の宮城路,約300km ,11 時間のドライブでした。


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