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AI囲碁を体験する

下條章義

AI(Artificial Intelligence=人工知能)と言われる技術が広まっている。先端的な工業技術界での自動化やロボット処理ばかりでなく、身近な我々の生活、掃除、洗濯機器、炊事用具から土木技術の世界などでも利用が進んでいるようだ。

恥ずかしながら、もう晩期高齢者の年齢ではこういう超先進的な生活器具には忌避感が強い。その典型がスマートフォンの使用。なぜか抵抗感があり、いわゆるガラケイで十分だと納得している。

ところが、趣味の囲碁の世界ではAIが席捲していて、碁のプロ達はAIで次の一手は如何に打つか?打った人間(プロ)のこの手をAIはどう評価するか?等々が研究手法になっているようだ。さらに名人戦、本因坊戦など各棋戦のチャンピオン達がAIと真剣勝負する機会も多く、なんと大半はAIの勝ちになっているという。

人間が考え出したAI技術に、その世界の最高実力者たる人間が及ばなくなったということはどういうことだと常々思っている。

そんな思いを抱きながら、囲碁のAI(CD)を買い、恐る恐る使いだした。まだそのソフトの全機能を確認していないが、もっとも使いやすい、私の実力に応じたAIとの対戦を試みている。具体的には私は初段、AIも初段。自分が黒石で打つときは6目半のハンディを出し、逆の場合は同じハンディを貰う。思考時間は、自分は制限なし、AIは5秒。

まだ1カ月ほどの対戦だが感じたことを1つ2つ。1つは、AIは地より勢力、模様を重視(高い評価)している。早い段階の四隅の接近戦になるとたいていは外壁(模様)を形成するように打ってくる。したがっていつも自分の隅や辺の地とAIの中央の大模様との勝負になる。

2つ目は時々、チョンボをする。攻め合いの手数の違いを間違えて攻め合いをしてくるとか、目先の小さいコウ材に応じてくれ大局的なコウ勝負に勝たしてくれるなども度々。その他、一間飛びには必ず覗いてくるとか、並んだ2目~3目の頭は必ず叩くとかいう癖もある。

そんな、こんなで毎日AIでの囲碁を楽しみ、実戦力を鍛えてそのうちに、ライバル達から「もうあんたには勝てないわ!」と言わせるのが夢である。


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