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旅ゆけば・・・

東北初のBRTが走るまち

~陸前高田市~

宮本直樹

岩手県南端部に位置する陸前高田市は、平成23年3月11日に発生した東日本大震災で明治以降最大級の津波が襲い、沿岸にあった中心市街地は壊滅的な被害を受け、現在、1000万団の土砂を運土する面積300haの士地区画整理事業等の大規模な復興事業を令和2年度末に完了させるべく、急ピッチで工事等が進められているところである。

一方、陸前高田市では今、回の「ゼロからのまちづくり」を単なる復旧ではなく、地方部でのQOLをアップさせる復興と捉え、新しい事業に数多く取り組んでいる。

その1つがBRTの導入である。津波によって線路が押し流されたJR大船渡線では鉄路での復旧を断念し、その線路空間を活用したバスとしてBRTを運行させており、将来にわたりBRTを陸前高田市の県幹交通に位贋付けている。震災前のJR鉄路の時代には、数時間に1本しか運行されていなかったが、現在のBRTでは1時間に1本以上が運行し、JR駅舎のほか、高校や病院および商業施設に直結して駅が設定され、運行経路も線路を外れることも可能で、需要に合わせた見直しがされている。高校生や高齢者などの車利用がしにくい人にとって、便利な乗り物となっている。

さらに、このBRTで自動運転実証実験を平成30年度にJR東日本としては初めて陸前高田で実施した。同社では今後の鉄道でのドライバーレス運転の実現を掲げ、人口減少が進む東北エリアでの自動運転技術の溝入で運転手の人件費を抑えつつ交通網を維持していきたいとのことである。

当地はベルトコンベアの吊り橋、広大な造成工事、奇跡の一本松で有名なまちであるが、今回紹介したようなBRTの実証実験を始めとする全国に先駆けた新しい取り組みを行い、今夏にはSDG'sに選定され、9月に復興祈念公圃がオープンする。新しいまちづくりを進めている陸前高田市を、ぜひ一度訪問してみてください。 


BRT到着前

陸前高田市全景