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旅ゆけば~

都市を訪ねる(3)~佐賀市~

平峯 悠


佐賀城  鯱の門と城壁

明治維新後の日本をつくり上げた多くの偉人を輩出した外様大名の雄・鍋島=佐賀藩。早稲田大学創始者大隈重信、明治政府の英傑江藤新平、東京駅や日本銀行を設計した建築家辰野金吾、次郎物語の作家下村湖人など、枚挙にいとまがない。

歴史的に非常に有名な佐賀ではあるが訪れる機会がこれまでなかった。博多止まりか、長崎へ直行するなど、気にはなりながら佐賀を飛ばしてきた。この11月に博多で昔からの仲間の集まりがあり、その機会を利用し佐賀にいくことにした。期待が大きかったためか佐賀駅に降り立ち、周辺を見渡した時、「何だこれは!」と意外であった。通常駅前というのはその街の顔であり賑やかなのに、タクシーしか目に入らず人々の集散がまばら。それはバスターミナルが駅から50m離れた場所にあり、駅ナカに人々の通路があることが原因。

とりあえずバスに乗り、市内を見渡しながら佐賀城に向かう。佐賀城は平城で、36万石の大封鍋島氏により築かれた。天守は享保年間に焼失、現在は鯱の門と続き櫓しか残っていない。幕末の外国から守る要の壮大な堀をもつ城であるが、むしろ佐賀城下町に興味があったため、市内を散策したが、中央大通の25体の偉人モニュメントが目を引くだけであった。

佐賀の偉人から何かを学ぶには、それを輩出した城下町の都市計画や諸活動を現在に蘇らせ、新しい未来を描くことが必要であると思う。市の観光案内図からは佐賀の都市原型である城下町の面白さが伝わってこない。佐賀の特徴であるのに惜しい。

なお、地デ研会員の星野鐘雄氏は佐賀出身の俊才である。


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