REPORT

東北被災地の見て歩き・食べ歩き

奥村組関西支店 技術部長 立間康裕

今年(平成30年)も大阪市のOB職員と東北の状況視察を実施した。復興予算も平成32年度まで(復興庁の期限)と思われるため、昨年は岩手県全体を視察したので、今回は主に宮城県を視察し、あわせて福島県の現状も視察した。都市基盤などのハード整備は概成が予想されるが、新しい居住区のコミュニティづくりと産業振興が残るような印象を受けた。ただ、福島県の被災地の状況は原因が放射能であることから、2県とは異なった状況が見受けられる。放射能汚染にどう対処していくのか、地域においても個人としても難しい課題である。今回視察した宮城県内(女川町、東松島市、山元町を含む)のうち2地区の状況について簡単に報告する。


■東北被災地の見て歩き

<石巻市>

大阪市からの派遣者が担当している「湊西地区区画整理事業」の全体が見えてきた。あと1年余りで概成を予定しており、復興住宅や高盛土道路(第2次防災線)も基盤は出来ていた。第2次防災線の延長部石巻女川線(県道240号)も施工中(奥村組JV)であり、県による護岸工事も進められていた。日和山の南側にあたる「新門脇地区」はUR都市機構に委託され、防災集団移転地区(南浜津波復興記念公園などの予定)と共に整備が行われていた。

<名取市>


名取市閖上地区の復興住宅

市長の方針により原位置復興に取り組んできた閖上地区では、第2次防災線の道路工事や復興住宅などの工事が進み、今年5月26日に「閖上の町びらき」が予定されている。名取川護岸での賑わいづくりの試みも試行され、当日はかつての「打ち上げ花火」の再開も計画されている。この地区の調整推進を担ってきた「閖上地区まちづくり協議会」は、山田名取市長から感謝状が贈られている。

閖上復興住宅のマンション屋上は避難所に指定され、非常時は自由に利用できる構造になっており、マンションの1階に居住区画はなく、住民の溜まりスペースなどが設置されていた。

■東北被災地の食べ歩き

大震災のあった2011年から毎年数回東北地方を訪れているが、東北には素晴らしい食材と日本酒があり、厳しい復興の痛みから遠ざけてくれる。と言っても、震災から1年くらいは刺身の魚も遠方からの仕入れだったようです。復興の進展に伴い徐々に漁港や関連施設が立ち直り、各地に以前のような食材が並ぶようになり、土産品にも迷ってしまう昨今である。今回は被災地各地にある行き付けの店などを紹介したいと思います。

<釜石市・大槌町あたり>(岩手県)

ウニ、帆立貝、ワカメ、ホヤ貝などなど魚介類はどこの店もおいしいですが、私が大好きなのは大槌町の吉里吉里にある「さんずろ屋」の「烏賊の腑入り定食」(=写真、1000円)。安くておいしく、酒の肴にもご飯にもバッチリです。 釜石市内には、「呑兵衛横丁」など飲み屋も多く、地酒(濱千鳥)もおいしい。最後の締めには、しゃれた「シティホール」でジャズを聴きながらウィスキーでも。まるで神戸にいる気分になりますよ。肉なら遠野市の「ジンギスカン」、宿泊なら「宝来館」がお勧めです。

<石巻市・女川町あたり>(宮城県)

ここでの定番は、女川町シーパルピアに引っ越した「岡清」の「特選海鮮丼」(2600円)。少し高いですが値打ちあり。女川町のサンマも有名です。石巻市内では「六文銭」がお勧め。2階では宴会も可能だが予約は必須。

<仙台市・亘理町あたり>(宮城県)

仙台市内には非常に多くの店がありお伝え仕切れませんが、仙台と言えばまずは「タン」。私のお勧めは「タンしゃぶ」の店「福助」。予約時に注文をしないと当日の追加は出来ません。間違いなくおいしい。また市内で日本牛のタンもご賞味下さい。少し値は張りますが、柔らくておいしいです。季節によっては「セリ鍋」もお勧めです。

仙台市から南地域では、亘理町の「はらこ飯」(鮭といくら丼)(=写真、2100円)は9月~12月ですが、季節によって「あなご飯」や「ほっき飯」などがあります。

東北復興整備もいよいよ終盤です。季節の良い時期に、あるいは何かのイベントに合わせて、ぜひ東北にお出かけください。おいしいものも待っていますよ。


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