読者の声

外国人弁論大会で感じたこと

  「おもしろいよ」。友人の言葉に誘われ、東大阪市で開かれた外国人による「暗誦・弁論大会」に行ってみた。大会はNPO東大阪日本語教室が年1回開催しているもので、今年で12回目。弁論の部で語られた発表内容は、生活感がにじみ出た興味深いものだった。

  東大阪といえば中小企業の街であり、そこで働くアジア系外国人やその家族が多く住んでいる。「日本のおもてなし」を語ったAさんは、タクシーが自動ドアであること、5分遅れただけで遅延証明書を出してくれる電車、スーパーで渡されるビニール袋の強さなどを挙げた。なるほど、こちらが逆に日本の良さを教えていただくことになった。

  日本語教室に通うきっかけを話したBさん。電車内で高齢者の男性に席を譲ろうと、かけた言葉が「どうぞ、さわってください」。親切心が誤解を招いた数年前の経験談を、じつに流暢に話してくれた。言葉の力について語ったCさんは、言葉が伝わらず生活に悩んでいた頃、中国に里帰り後の関空で、税関の係官から「おかえりなさい」と声を掛けられた。その言葉の温かさに嫌な思いも消えて、涙が溢れそうになったという。

  故郷に残した嫁と姑の険悪な関係、嫁姑問題に触れたDさんは、それは今の日本と中国、韓国の国家間論争と似ていると指摘。お互いを理解、尊重しあって、仲良くなってほしいと結んだ。嫁姑問題とくすぶったままの国家間問題。どちらがたやすく、どちらがむずかしいのかは分からないが、仲良くなってほしいという思い、願いに私も異存はない。    (シオマネキ)


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