読者の声

●土木屋の将来も捨てたもんじゃない

 先日、技術士業務として地方某市の工事検査を実施しました。昨今は「金融機関による暴力団関係者への融資」「食物偽装」等で企業トップが社会的責任を問われる事件が目立ちます。建設業界でも元請業者が下請業者を使用する場合に「暴力団排除条例」にもとづくチェックが義務付けられていますが、現実は元請業者任せで、発注者として自ら確認出来ていないのが実情です。

 ところが今回、実施した某市では市役所から地元警察署に照会が行われ、警察署長から照会結果が市長宛に回答文書として寄せられていました。今までの多くの検査・監査経験からも初めてのケースです。このように事件を起こせば市長自らが謝罪会見に臨まなければならない社会背景とも言えるでしょう。

 また、最近「ドボジョ」と呼ばれる土木系女子が土木の現場で頑張っているようですが、今回の検査の担当者も20代の女性土木技術者2名でした。現場の作業員の方も戸惑うようですが、和やかな雰囲気は良いものです。但し、検査の対応については真剣で技術にも貪欲な面を感じました。以前に実施した地方都市でも若い技術者が地方で小規模工事ばかりを担当していると技術面で「井の中の蛙」になることを危惧していましたが、今回の検査でも機会があれば大型最新工法の現場から技術を修得したいとの意見も聞きました。

 土木業界は若い人から魅力が無く敬遠されると言われますが、決してそうではありません。今回の検査は清々しい気持ちで終了しました。    (堺の隠居)

【訃報】会員の井上洋和さんが逝去されました。井上さんは地デ研の前身「泰山塾」発足当初からの会員で、地デ研活動の活性化に貢献されました。最近では「STUDY21」など分科会活動に積極的に参加し、活動を盛り上げました。2012年からは「潮騒」編集委員としても活躍。「読者の声」欄では「堺の隠居」として毎号のように寄稿され、今号の「声」が井上さんからの最後のメッセージとなりました。ご冥福をお祈りします。


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